夏の日射遮蔽の効果とは?

2015年7月21日

もうすぐ梅雨も明け、夏本番! (´Д` ; )
そこで今回は、「夏の日射遮蔽」についてです。

SDC10083_R

日射遮蔽の重要性は、パッシブ設計に取り組まれている方にとってはイロハのイですが、開口部におけるその効果を数値を交えてお話ししたいと思います。

日射遮蔽を評価する上で、国の省エネルギー基準の外皮性能評価方法において開口部のガラス面における「日射熱取得率 η値 」という数値があります。
この値は、「ガラス面が受けた日射熱が室内に侵入してくる割合」を表したもので、ガラスの仕様ごとに値が決められています。
また、ガラスの仕様だけではなく、その開口部に障子や外付ブラインドを設けるケースでは、日射の侵入を妨げたり、緩和するわけですから、より低い日射熱取得率(=高い遮蔽率)のη値で計算することになります。

例えば、ペア Low-Eガラス(日射遮蔽型)であれば、
1.ガラスのみの η値0.40
2.障子を付加した η値0.26 → 35%減
3.外付ブラインドを付加した η値0.11 → 72%減
となり、それぞれ大幅に日射熱取得率を下げることができます。
(ここでの「 ◯%減」とは、ガラスのみの値との比較です。)

この値を用いてエネルギーパスでは、冷房期(夏期)の冷房負荷として評価し、冷房期の必要エネルギーを計算します。
つまり、日射熱取得率 η値を小さくすることが冷房負荷の軽減につながるわけですね。

でも、単に窓・ガラスの仕様として η値が小さければ小さいだけ良いのかというと、冬場は日射を取得できなくなりますから、注意が必要です。
やはり外付けブラインドなどによって、夏と冬の建物の仕様を「衣替え」できることが燃費を抑える鍵になるわけです。

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