市民タイムス(長野県)連載・第10回 我が国でも始まった樹脂サッシの本格普及

2015年6月4日

2015年6月3日
【我が国でも始まった樹脂サッシの本格普及】

今年4月から、新築戸建て住宅も「長野県建築物環境エネルギー性能検討制度」の義務対象になった。この機会に、県がこの制度を通して目指していることや、本来、消費者が住まい選びの際に知っておくべき、住まいの『燃費性能』と『健康性能』との関わりなどについて、シリーズでお届けする。

前回、断熱性能向上には窓の性能が大切であることを説明したが、そこで近年注目されているのが樹脂窓だ。樹脂窓は、諸外国では普及が進んでおり、いわば窓の”世界標準”になっている。

アルミに対する熱の通しにくさは、樹脂は約1,000倍、木は約2,000倍だそうだ。つまり窓の断熱性を確保するためには、樹脂もしくは木が適している。そのため、図に示す通り各国では、樹脂窓もしくは木窓が主流になっており、アルミサッシはほとんど用いられていない。ところが我が国ではいまだに新築住宅の過半でアルミサッシが用いられており、諸外国に比べるとアルミサッシの使用率が突出している。
世界の素材別サッシ普及割合_第10回
我が国でも樹脂窓の比率は徐々に高まっているがまだまだ低い水準であり、しかも戸建の注文住宅にほぼ限られているのが現状だという。

またYKKAP株式会社の高木克則信越支社長は、「樹脂窓のラインナップ、製品性能とも充実してきた。省エネや健康面に貢献するためにも樹脂窓の比率を2016年までに4割程度まで引き上げたい。北海道の樹脂窓普及率がほぼ100%であることを考えると、同じく寒冷地の長野県内でも十分可能だろう。」と語っている。

建築物の環境エネルギー性能の検討が義務付けられた長野県内では、今後は一部の注文住宅だけではなく、分譲住宅や賃貸住宅、さらには既存住宅のリフォームなどで、樹脂窓の普及が進むことが期待されるところだ。

次回は、「高断熱・高気密化」と「スマートハウス化」の優先順位について考えたい。

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